キルギス / 10 min.

キルギス遊牧民の宴

継がれる誇り、幸せの骨「チュコ」

PLAY

実際に遊牧民として生活する人がほとんどいなくなってしまったキルギス。
しかし、彼らの瞳の奥には、今も草原を駆け抜けた「遊牧の民」としての深い誇りが宿っています。

それを象徴するのが、伝統的な遊び「オルド(Ordo)」です。 使うのは、羊の膝の骨――「チュコ」。

羊一頭からわずか二つしか手に入らないこの骨を、彼らは何よりも大切にします。 キルギスで羊をさばくのは、心からのお祝い事がある特別なときだけです。 だからこそ、チュコを手にすることは、この上なく誇らしいことなのです。 持っていない人が「お金を出してでも譲ってほしい」と願うほど、それは彼らにとって特別な価値を持っています。 遊牧民だった先祖代々の方々が、お祝いのたびに一粒ずつ、大切に保管してきた骨。 その一粒一粒は、積み重なってきた「笑顔と幸せの数」そのものです。
ゲームの輪に加わり、その骨に触れるとき。 かつての遊牧民たちが囲んだ賑やかな宴の情景が、鮮やかに蘇ります。 お金では決して買えない、時を超えて受け継がれる価値。

本当の幸せとは、こういうことなのかもしれません。

キルギスの風の中に、僕はその答えを見た気がしました。

STORY:  Yuki Kondo (WORLD FESTIVAL Inc.)
Cam + Edtit :  Yuki Kondo (WORLD FESTIVAL Inc.)